位于于罗马尼亚·特兰西尔瓦尼亚地区某个山岳地带的恶魔所运营的黑魔法学校。传说中每年会有十名学生入学,学习兽语和魔法。恶魔从毕业生中选择一个学生成为“天气师”,赋予他乘上龙操纵天气的任务。据说学校建在地下,学生在七年修学期间不会沐浴阳光。据说龙(兹梅伊龙或巴拉乌尔龙 )潜伏在山顶的湖中,这个山顶湖在旧赫尔曼施特(现在的西比乌市)南面。
19世紀民间传承
エミリー・ジェラードが1885年に発表した雑誌記事からブラム・ストーカーが小説『ドラキュラ』材料を得たと作家自身が明言している。だが記事のことをストーカーが知ったのは1890–1892年の期間である。そのときはジェラードは同様の内容を『森のかなたの国』(1888年)の二巻本として出版しており、ストーカーがショロマンツァ等についてじっさいに参考にしたのはこの書物であるとする意見もある。
これに遡ること20年、ショロマンツァやその生徒についての描写は、すでにヴィルヘルム・シュミット(1817–1901年)という、ヘルマンシュタットでドイツ語学校教師が、ウィーン発行の某誌で1865年に発表している。
他にもルーマニアの民俗学者シミオン・フロレア・マリアン(英語版)の小論文(1878年)があり、ガスター(英語版)もそのドイツ訳を掲載して解説している[11。
学科
这所学校从当地招生,每年招收7人、10人、或13人。这座学院由所罗门王召唤而来却被遗忘的恶魔所统治、教师都是恶魔,教授所有生物的语言、自然神秘、魔术施法、骑乘飞龙,降雨等传承。学期7年或9年。毕业课题是讲所有人类已知学识抄写在「ショロモナルの書」中。
所在地
ショロマンツァの所在地は、ジェラード女史によれば、どこともわからない山奥にある[注 5]。だが、天候師が使役する竜(ズメウ)はヘルマンシュタット(現今のシビウ市)の南のある山頂湖の水中に普段は潜んでいるとされていた。ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』では、ショロマンツァは架空のヘルマンシュタット湖にある[20]。
ショロマンツァはソロモナリエ(Solomonărie)ともルーマニア語では呼ばれ、地下に所在したとルーマニアの学者マリアン(英語版)は伝承をつたえている。そこでは生徒たちは7年間の修行中、まったく陽の目をみることができなかったという[11][注 7]。
起源
ショロマンツァ(Şolomanţâ)がルーマニア語の名称であることはのちの文献にみえる。このほかソロモナリエ(Şolomanţâ)ともルーマニア語では呼ばれる。これらの語形から、ソロモン王とのつながりがうかがえ、民間伝承のなかには、ソロモン王の天候操作の術の継承者のことをソロモナル(ショロモナルとも。ショロマンツァの学徒)と呼ぶのだと伝える例がある。そのほか、学問の都市として有名なスペインのサラマンカとの混同されたの可能性が指摘されており、その根拠としてサラマンカ洞窟(スペイン語版)で悪魔が魔術を教えたという中世時代の伝説が挙げられている。
文学
ブラム・ストーカーは小説『ドラキュラ』を執筆するにあたり、エミリー・ジェラード(英語版)の著作を参考にしており[8][22]。たとえば作中に“ヘルマンンスタット湖の山の上のショロロマンスに道場が”あり(『吸血鬼ドラキュラ』小説。平井呈一訳による。カナ表記は英語読みのまま)、悪魔は10人中1人の生徒を報酬として要求する、というアルミニウスの説明が登場する
マイケル・スコット ローハン(英語版)のファンタジー小説『Lord of Middle Air』の作中、マイケル・スコットはショロマンツァで修業した魔道師だという設定。
キム・ニューマン作『ドラキュラ紀元Anno Dracula』(1992年)に、『吸血鬼ドラキュラ』23章と同じ引用がある。カサンドラ・クレアのヤングアダルト向け小節『Lady Midnight』ではシャドウハンター養成アカデミーという設定。
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兹梅伊龙
東欧・中欧的を代表するドラゴン龙。地域によって性格は全く異なる。ロシアの昔話や英雄詩ではズメイは悪役や勇士の敵という図式が一般的である。しかしバルカン地方ではズメイには守護竜としての性格が強く、邪悪な竜は、ラミャ(ブルガリア語版)、ハラ(英語版)、アジュダヤ、アジュダハ等とよばれる。
ロシア語ではズメイ(英語版)で、ブルガリア語でもズメイであるが、ウクライナ語やポーランド語ではズミー、セルビア・クロアチア語やスロベニア語ではズマイと称する。ルーマニア語のズメウも竜であるが、これは語源が異なるとの説がある 。
ポーランドではスモクと呼ばれる竜が伝わり(例:ヴァヴェルの竜)、ウクライナやベラルーシでもスモクまたはツモクと呼ばれる竜の民間伝承がある。また、幾つかのスラブ地域では、スモクはただの蛇の意味だが、齢を重ねると竜となるという伝説が存在する。
セルビア・クロアチア語のズマイ(zmaj「竜」)やゼムリャ(zemlja「大地」)の語根は スラヴ祖語 zbm および インド・ヨーロッパ祖語 *ḡhdem に由来するとの説がクロアチアの言語学者ペタル・スコク(英語版)によって提唱されている[2]。
各言語により綴りは(格変化や複数形を含めれば)それぞれ異なる:ロシア語ズメイ(змей zmei、複数形: зме́и zmei);ウクライナ語ズミー(змій zmi、複数形: змії zmiyi)、 ブルガリア語ズメイ(змей zmei、複数形: змейове zmeiove); ポーランド語ズミー(żmij、複数形: żmije);セルビア語ズマイ(змај、複数形зма̀јеви)クロアチア語ズマイ(zmȁj、複数形: zmàjevi); スロベニア語ズマイ(zmaj zmáj or zmàj (複数形: zmáji or zmáji)。ルーマニアの竜や竜人は「ズメウ」と呼ばれるが[3]、他のスラブ語の竜の名詞とは語源が異なるとの説がある[4]。
竜型のズメイ[編集]
ズメイ・ゴルイニチ(ロシア語版)(「山の息子の竜」の意[8])の場合、3つ首以上、多ければ12の体幹[8]を持つと表現され、火[8]や毒を噴くなど、歴然とした一般の「竜」のイメージで描かれる[8][注 1]。
約束をたがえるズメイ竜は[5]「ドブルイニャと竜」の叙事詩(ブィリーナ)に登場する。ある稿本ではズメイ・ゴルイニチの名を持つが[12]、異本では名のない雌である[13][注 2]。この竜は勇者ドブルイニャ(英語版)に命乞いをし、ロシアの人をさらわない誓約で赦されたが、すぐさま姫を拉致する行動に出、一般人もさらって洞窟に幽閉していた。
雌竜とされる稿本では騎乗した勇者が小竜を踏み蹴散らしたことに憤慨する[13]。退治された竜の血をロシアの大地は吸いとることを拒み、勇者は血の池に浸かって難儀したが、「汝、母なる大地よ、口を開けて竜の血を吸い込んでおくれ」[14]と唱ると、ようやく大地が割けて竜の血が吸い込まれた[12][13]。
竜人[編集]
トゥガーリン・ズメエヴィチは、「竜の子」という父称をもち、竜の姿にも変身する悪役で、擬人化された部分が大きく[注 1][8]、「竜人」ともいうべきである。翼をもち、上空を飛翔することもできる。祈願により降らされた雨で飛べなくなり、勇者アリョーシャ(英語版)に成敗される[16][17][18][19]。昔話の他ブィリーナとしても歌われる[20]。
また、ズメイは人間に変身して女性を誘惑する(ロシア民話「獣の乳(フランス語版)」の異本204, 205)。異本のひとつでは、ズメイ・ゴルイニチがイワン皇子の妹を誘惑し、二人が結託して皇子を亡き者にしようとする。妹姫は仮病をつかい、狼・熊・獅子の乳を求める危険をイヴァンに冒させた。この作戦は失敗するが、イワンが手なづけている犬・狼・熊・獅子たちを失うとズメイは恐怖を失い、大口を開け正体を現してイワンを食べる仕草をした[9][注 3]。別本ではズメイ・ズメエヴィチ(「蛇の子の蛇」)とイワン皇子の妻が不義を働き、話筋は同様に展開する。
別の昔話ではズメイ・ズメエヴィチは皇帝である[6]。
チュドー=ユドー[編集]
チュドー=ユドー(ロシア語版)(чудо-юдо、複数形чуда-юда)[注 4]も、やはり多頭の竜で、ロシア民話の異本などに登場する[21]。チュドー=ユドーは、水棲の竜であり[22]、異なる個体は異なる数の頭を持っていた[23][24]。人間のように馬にまたがるという描写もされる[23][24]。ただし、ある解説によれば、チュドー=ユドーとは特別な種類の竜の名称などではなく、単に「怪物」を意味する「チュドーヴィシチェ」(чудовище)と同じとみなすべきで、「ユドー」という語尾は、ただ脚韻を踏むためのみに追加された語根だという[25][26]。
アファナーシェフの昔話集の「灰かぶりのイワン」では、主人公が3頭と6頭のズメイ、およびその妻と娘たちを倒すが[注 5][27][28]、その類話部分をもつ第137話「牛の子イワン」では、6頭、9頭、12頭のチュドー=ユドーを倒す[注 6][29][30](これがズメイであると原文には明記されないが、ドラゴンの一種であるとの解説されている[31])。
昔話「雌牛の息子〈嵐の勇士〉イワン(英語版)」では、チュドー=ユドーはズメイ竜であると明言されており、嵐の勇士は、黒海から出現する6頭、9頭、12頭のチュドー=ユドーと対峙する。このとき嵐の勇士は魔法剣(クラデニェッツ剣)を携えてはいるが、竜を攻撃する武器として使用するのは棍棒(メイス)である[注 7][32][33][24][34]。
チュドー=ユドーは、例え斬首されても非常に回復力が強く、頭部を元の場所に戻して火炎の指でなぞれば元通りにつながることが一編の昔話に描かれており[23][30]、その治癒能力は頭部が再生するギリシア神話のヒュドラーを彷彿とさせる[35]。
以外の伝承[編集]
ただし、ヨーロッパ=ロシアのカザンではズメイではなく、ユラン(またはジラント)と呼ばれる。またチュヴァシ人の間で伝承されるチュヴァシの竜 もある。ロシアの竜伝承すべてが邪悪ではない。ただしズメイと呼ばれるものはスラブ系ロシア民族は一般的には邪悪とみなしている。ユランも今でこそ国民に愛されている竜であるが、ロシア人側伝承では悪のドラゴンであり退治されている。この部分こそが中欧とのズメイ伝承との大きな違いである。ロシア・ベラルーシ・ウクライナで竜を肯定的に見るのは主にテュルク系などの東方出身の民族である。ヨーロッパ=ロシアでは竜は遊牧民族とくにタタールの象徴として恐れられる[要出典]。
スモク[編集]
スモク(smok 「蛇」)またはツモク(tsmok「吸う者」)が竜を意味する場合がある。またスラブの地域によっては、スモクはただの蛇だが、ある年齢に達すると竜(ズマイ等)に変身するという民間伝承がある。
蛇から竜へ[編集]
ブルガリアでも、無毒の蛇(スモク)が、齢40年を経ると竜に変身するという伝承がみられる[39][40]。また、ラチョ・スラヴェイコフ(ブルガリア語版)が19世紀に記録したブルガリアの伝承によれば、 蛇の頭を刎ね、胴体を牡牛やバイソン角にくっつけておくと、40日後に悪竜ラミャ(ブルガリア語版)(後述)に変ずるといわれる[41]。
ルーマニアでも、ショロマンツァという黒魔術の学校の魔術師が操るイズメユ(ismeju。すなわちズメウ[43])は、蛇が9年間成長してなる成体だという言い伝えが地域的に存在する(ハツェグ(英語版)の伝承。ドイツ式の地名はハツェガー・タール)[44]。
気象[編集]
ルーマニアの民間伝承では、上述した黒魔術学校の卒業者たるショロモナル(英語版)という魔術師が竜に騎乗するが、これは「ズメウ」という種類のものとも[注 9][43]、 バラウルという種類だともいわれる[50][51]。
また、後述するラミャやハラも、気象にまつわる魔物か竜と考えられてきた。
バルカン半島の竜[編集]
ブルガリアの民間伝承での竜であるズメイは、普通の竜(鱗で覆われた蛇のような胴体に四肢と蝙蝠のような翼が生えた怪物)として描写される場合と[52]、竜人(人間の顔を持つが、胴体は鱗で覆われた蛇のようで、翼と魚の尾を持つ)と描写されることがある[39][52]。
善良なズメイ[編集]
バルカン半島では、一般的にズメイは善竜(守護神的な竜)とされ、悪竜は別の名で呼ばれる[53][54]。一説によれば、バルカン半島ではズメイは、オスマン・トルコ帝国の竜に抗う愛国主義的な竜を象徴するもので、帝国の支配下に置かれた国民の不満のはけ口となっていた、とされる[55]。
ズメイの恋人[編集]
ブルガリア民謡で好まれるモチーフに、ズメイの恋人がある。雄の竜が人間の女性と結婚し地底の世界に連れ去る、あるいは雌の竜(ズメイツァ)が牧童に恋焦がれる話などが定番である[56][57]。ズメイに愛された女性は、物思いに耽け、やつれ、青白くなり、自己放棄な状態に陥るといわれ、これを治癒するにはしかるべく薬草を煮出した湯に入浴するしかないという迷信がある[57]。
セルビアにも叙事詩「ミリッツァ妃とヤストレバツの竜」(セルビア語: Царица Милица и змај од Јастрепца, Tsaritsa Militsa i zmay od Yastreptsa) があるが、その民話版が「ミリッツァ妃と龍」の題名で和訳されている [58][59]。
ラミャ[編集]
ラミャ(ブルガリア語版)(lamia, lamya; ブルガリア語: ламя)は、ギリシア伝説のラミアーに名が由来するブルガリアの竜類で[60]、マケドニアのラミャ(lamja, lamna; ламја)、セルビア南東部でもラムニャ (lamnia ламња)に相当する[61]。
ブルガリアのラミャは、爬虫類またはトカゲのような多頭の怪物で、体は鱗に覆われているが、鋭い歯をした犬のような頭を3–9個持つと言われる[62][42]。他にも爪が鋭い、水かきを持つ、鱗が黄色い、等と一部には伝わる[42]。住処は海底や湖底、あるいは山中の洞窟[42]、樹木の穴とされ[注 10][63]、水源を断って人口を困らせ生贄を要求するといわれる[42][62]。干ばつをもたらすラミャは、聖イリヤ(エリヤ)または善良なズメイと敵対するといわれる[62]。
ブルガリアの伝説には、3頭あるいは複数頭のラミャが退治される英雄譚があり、英雄がラミャの首をすべて切り落とすと、そこからは豊穣の川が流れだす[62]。ブルガリア版の「聖ゲオルギオスと竜」(英語版)の逸話では竜はラミャである[62][64]。
民族学者ディミタール・マリノフ(ブルガリア語版)が採集した民謡例は、 "Тръгнал ми е цветен Гьорги/Да обиди нивен сънор/На път среща сура ламя.. (華やぐゲオルギは出発した/ 教区を見回った /道中で褐色(灰色)のラミャに出会った)"という文句で始まっている[65][注 11]。マリノフが採集した別例では、ラミャが「ユダ=サモディヴァ(英語版)」に置き換わっている[67]。この竜の切られた首の根元からは、概して小麦の川、赤葡萄酒の川、蜜と乳(バター)の川が流れ、農夫、ブドウ農家(酒造家)、そして養蜂家と羊飼いに恵みをもたらしたとされている[64][65][67]。
悪竜の概論[編集]
ラミャという悪竜は、ハラ(英語版)という悪霊と同一視されることがある[42][68]。言い換えれば、それをラミャと呼ぶかハラと呼ぶか地域差がある。ブルガリア東部では主にラミャが善竜ズメイの敵とみなされ[69]、ブルガリア西部ではハラまたはアラがその役割を充てられている[61][53]。ただ、概していえばハラは竜の姿をしたものというより、「つむじ風」[68]あるいはそれを操る魔物のように考えられている[62]。
悪竜(ラミャ、アラ/ハラ、アジュダヤ)を退治する英雄譚はバルカン半島のスラヴ地域の各地に存在する[70]。その英雄は聖人(聖ゲオルギオス)の場合がある[70]。干ばつを引き起こした竜の3つの頭を首を切り落とすと、小麦の川、葡萄酒の川、牛乳の川(蜜とバターの川)が溢れだしたと古謡(バラッド)に伝わる[64][70]。
ハラ[編集]
ハラ(英語版) (またはアラ)は、ギリシア語の「雹(ひょう)」に名前の由来を発する魔物で、濃い霧や靄(もや)の姿をしているといわれる[62][42]。ハラはつむじ風を引き起こす元凶とブルガリア東部の伝承ではされているが[62]、これは南西部ではラミャの仕業とされる[71]。また、西部では、ハラはつむじ風そのものとも[72]、竜であるとも伝たえられている[61][53]。西部の伝承ではハラなるつむじ風は、雲を守り、雨を蓄えるとされ、蛇(スモク)も岩山に住むつむじ風であるとされる[72]。
ハラまたはアラにまつわる伝承は、セルビア東部や中部でも知られる[61]。
アジュダヤ[編集]
ハラに相当する気象に関わる竜の名称は、地域によって異なり、ブルガリアの一部ではアジュダルハやアジュデル(ブルガリア語: аждарха, аждер; aždarha, ažder)等、マケドニア語ではアジュダヤやアジュデル(マケドニア語: аждаја, аждер; aždaja, ažder)、セルビア等では アジュダヤやアジュダハ(аждаја,ажда̀ха; aždaja, aždaha)と呼ばれている[注 12][61][53]。
アジュダヤの語源については、ペルシア語で「竜」を意味するアズダハーazdahā (اژدها)の借用語とされており[73]、その概念は インド・イラン神話(英語版)のアジ・ダハーカに遡るとされる[70]。 美術・工芸品の例として、クロアチアには ズマイでなくアジュダヤ竜を斃す聖ゲオルギオスの聖像(イコン)が見られるという[74]。
クルシェドラ[編集]
詳細は「ボラ (竜)」を参照
ハラやアジュダヤに相当する竜は、セルビア南部 (コソヴォ)やアルバニアではクルシェドラ (セルビア・クロアチア語: kulšedra, кулшедра; アルバニア語: kulçedra, kuçedra)と称される[61][53]。
ポゾイ[編集]
ポゾイ(クロアチア語: pozoj)は、クロアチアの伝説で知られる竜である[76] メジムリェ郡チャコヴェツ市のポゾイは地下に潜むと伝えられ、頭部は教会の真下にあり、尾は町広場の下にある(あるいはその逆)と言われており、グラバンツィヤシュ(クロアチア語: grabancijaš)と称する黒魔術の徒 (クロアチア語: črnoškolec)の手によらねば退治できないとされる[77] 。
ポゾイ竜はスロヴェニアの伝承にもみられる。首都ザグレブの地下にも忍んでいるという伝説があり、体が揺らぐと地震をおこすとされる[78]。マティヤ・ヴァリャヴェツ(スロベニア語版)が『Slovenski glasnik』誌上で発表した物語(1866年)にもポゾイが登場し、やはり黒魔術の学徒(クロアチア語: črne škole dijak)との関連に触れている[79]。
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巴拉乌尔龙 balaur
罗马尼亚民间传说中的多头有翼龙。在传说中
また一部の伝承ではバラウルが天候に影響を及ぼすとされ、空中に生息するともいわれるが、その種のバラウルは、ハラ (悪魔)とも呼ばれており、汎スラブ圏の天候の魔物との混同がみられる。また、また、天候をあやつる黒魔術師ショロモナルの乗り物となる竜は、ズメウでなくバラウルであるとも伝わる。
またバラウルが宝石を生成するという伝説もある。
多頭竜なため、ギリシア神話の地獄犬ケルベロスやヒュドラーに通ずるとされ、また有翼で黄金色であるともいわれる。民話ではバラウルは、乙女を食い殺す竜で、《美童子》ファトフルモスに倒される、などと語られる。あるいはバラウルがイレアナ・コスンツァーナ姫を拉致する役に回る場合もあるが、民話学者ラザル・シャイネヤヌによれば、その悪役は通常ズメウが引き受けるもので、この場合のズメウは竜でなく礫状の尾(またはうろこ状の尾)を複数もつ巨人である。このように、バラウルとズメウはしばし混同される。
また、民話学者トゥドル・パムフィレは、水棲(井戸に棲む)、陸棲、および空中棲の3種類の民間伝承があるとしている。まずパムフィレが挙げる典型例ではバラウルは村の井戸に生息し、乙女や乙女の魂を生贄として要求するが、ブスイオック(ルーマニア語: Busuioc)という名の英雄や、聖ゲオルギオスによって竜退治される。
パムフィレが次に紹介するのは、「アルメニアの地」(ルーマニア語: ţara armenească)に生息するとされるバラウルで、宝石を作り出すとされる。バラウルの唾液が宝石に変成するという言い伝えがワラキア地方にあることは、19世紀のアメリカの作家コーラ・リン・ダニエルズにより記録されている。ただ、蛇の唾液は宝石に変化するという俗信は、英国から中国まで広域に存在するとローマニアの民俗学者ミルチャ・エリアーデは述べている。
バラウルは、一部では天候と深く関わるとされており、ハラ (悪魔)やアラと呼ばれるが、これはスラヴ全般に伝わる水や空気の魔物の事である。これをパムフィレは空中に棲む「第三の種類」のバラウルと位置付ける。フランスのルーマニア語翻訳家でヴァンパイアの著作もあるアドリエン・クレメネ (Adrien Cremene) の説明でも、空中にも棲むことができ、雲やもや、地下水の流れを操ることもできるという。パムフィレによれば、二匹のバラウルが出会って戦うと、大木が根こそぎにされたり、戦い後に嵐がおきたり、雹が降るといわれる。
バラウルには虹を道として使い、あらゆる場所から水気を奪い、やがてのて降雨をもたらすという伝説がある[4]。また、バナト・ブルガリア人の伝説のラミャ(ブルガリア語版)、現地ではラマ(バナト・ブルガリア方言:lam'a) と称される竜竜は、海から水分を吸い取り、雨雲に貯えるとされているが、よく似た伝説がバラウルにもあるというる。
また、天候操作の秘術を悪魔より教育された黒魔術師ショロモナル(ショロマンツァ学校生)の乗り物はズメウ竜であるとされることがしばしばであるが、バラウル竜に乗るとする資料もある。バラウルを御するためには、黒魔術師たちは「金色の頭絡」を竜にはめてつかうという。バラウル竜は、待機するあいだは湖中深くに潜むという。
語源
ルーマニア語 balaur(マケド・ルーマニア語 bul'ar)の語源は定かでない。一仮説によればアルバニア語 boljë(「蛇」)、 buljar(「水蛇」)に通じ[1]、 それらはトラキア語の語根 *bell- や *ber- 「獣、怪物」より発生した語で、同じ語根はギリシア神話の英雄の名ベレロポーン(Bellerophon「獣を殺す者」の意)にも名残をとどめるといわれる[13][14]。
トランシルヴァニア・ザクセン方言 balaur「竜」や balaura は、セルビア語で転じて悪口に使われる借用語である[14][15]。セルビア・クロアチア語 blavor/blaor/blavur(「バルカンヘビガタトカゲ」)は、balaurと同源語であり、古代バルカン諸語から現代セルビア・クロアチア語に遺される数少ない単語例だとされている[15]。
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