【前壺(まえつぼ)】
指木屐、草鞋等鞋子的鞋台前方用于穿鞋带的孔。如果前緒与台或者鼻緒的颜色相同,就会给人一种稳重潇洒的感觉,使用红色和紫色系的颜色也会显得紧致。除穿正装礼服以外,可以选择喜欢颜色的前壺来凸显个性。
【間男(まおとこ)】
夫のある女が他の男と密通すること。また、その男。
まがたま【曲玉・勾玉】
日本古代の装身具。元は、動物の牙に孔をあけて首から下げた飾り。古墳時代に好んで用いられた。「コ」の字状に弧をを描いたような形が主で、宝石や貴金属類など材質は多様。「八尺瓊―‐やさかにのまがたま」
【撒物(まきもの)】
配り物。特に真打昇進披露の口上、扇子、手拭いの3点セットをいう。
まくら【枕】
落語の導入部分。世間話などから客の反応を見て出し物を決めたり、
本題やさげの解りにくい言葉などに関連した小噺などを振ったりする。
まくらばし【枕橋】
墨田区と江東区の境を流れる北十間川の、隅田川にそそぐ手前に架かる橋。
古くは源森橋と呼び、橋の北側に小梅橋が枕を並べたように架かっていたからの称という。
「忘れたとは知りませんで、―‐まで参りますと、(文七元結)」
まげる【曲げる】
1)道理に背く。 「そこを―‐てまげてお願い致します。(文七元結)」
2)「質」と同音の「七」の字は下を曲げるところから、 質入れすることをいう。
まげもの【曲物】
1)綰物わげもの。
2)質草しちぐさ。
まさおか【政岡】
伽羅先代萩めいぼくせんだいはぎの登場人物。息子を犠牲に伊達家安泰をはかる乳母。
「あなたの役が、先代萩の―‐ですな。(王子の幇間)」
ますせき【枡席】
興行場所の枡形に仕切られた観客席。
ますだたろうかじゃ【益田太郎冠者】
明治大正期の戯作者。本名益田太郎。落語「かんしゃく」「堪忍袋」などを作った人。(1875~1953)
三井物産創始者益田孝の長男で台湾製糖の会長。帝国劇場の重役。
まち【襠】
衣服や袋物などの幅や厚みを補うために添えて縫い着ける布。
まちあい【待合】
1)待ち合せること。また、その場所。
2)男女が密会すること。
3)茶会で。客が茶席のあくのを待ち合せる場所。
4)待合茶屋の略。 「―‐の二階で、差しでこれだってよ。(浮世床)」
まちあいぢゃや【待合茶屋】
待ち合わせや、芸妓を呼んで遊興するために席を貸す茶屋。待合。
まちかご【町駕籠】
まちびきゃく【町飛脚】
江戸時代、民間の営業として行われた飛脚。寛文三年(1663)幕府の許可を得て開始。公用通信の一部も託され、明治四年(1871)まで、通信の最も大きな役割を果たした。
まちぶぎょう【町奉行】
町の行政・司法・警察等を司る武家の職名。江戸幕府では旗本から登用。
単に町奉行といえば江戸町奉行を指し、他の遠国奉行は、町奉行に地名を冠する。
まちやくにん【町役人】
幕府直轄地で町奉行の支配下に置かれた、町内の民政に当る町人。町役ちょうやく。名主。肝煎。
「―‐一同付き添いとしてまかり出たか。(鹿政談)」
まつざかちょう【松坂町】
東京都墨田区両国三丁目にあった一地区。吉良義央きらよしなか邸があった。
吉良邸跡は松坂町公園となっている。
まつしま【松島】
1)宮城県松島湾内外に散在する大小二百六十余の諸島と、湾岸一帯の称。日本三景の一。
2)大阪市西区の一地区。遊女屋を集めた歓楽街であった。
明治五年から五十六年(1872~1923)まで千代崎橋東詰に文楽座があった。
まつちやま【待乳山】
東京都台東区浅草七丁目にある本龍院の山号で、境内の小丘の称。丘の上に本龍院の本堂聖天宮があるところから、俗に聖天山という。待つにかかる枕詞として用いられる。
「―‐の聖天様はいい景色だから。(連理の梅枝)」
まぶ【間夫】
内縁の夫。遊女が真に情を交わした男。 「俺が―‐だってことが現れやしねえか。(文違い)」
まぬけおち【間抜け落ち】
落ちの分類の一。あまりにも間抜けな結末の落ち。
まねき【招き】
招き行灯の略。
まねきあんどん【招き行灯】。
寄席の雰囲気を盛り上げるため、ビラ字で主な演者の名前を書き入り口に掛けた行灯。景気行灯
まりこじゅく【鞠子宿】
静岡県静岡市丸子の旧地名。東海道の中で一番小さい本宿。とろろ汁が名物。
まるふだ【丸札】
招待券をいう。割引券は半札。
まるまげ【丸髷】
日本髪で、結婚している女性の髪の結い方の一。まるわげ。
まるやまおうきょ【丸山応挙】
江戸中期の画家。円山派の祖。通称、主水もんど。丹波国の人。(1733~1796)
狩野派を学んだが、洋風の写実画法の影響を受け、精細な自然観察にもとづく新様式を確立。作「藤図屏風」「雪松図屏風」など。 「―‐という絵描きさんでございますもの。(応挙の幽霊)」
まわし【回し・廻し】
1)ふんどし。特に力士の締込み。
2)会合などを輪番に行うこと。また、その当番。
3)一人の娼妓が一夜に、順次に多くの客の敵娼となること。
「その―‐をすまして真夜中ごろ……、(品川心中)」
まわりおち【回り落ち】
回り回って噺の発端にもどる落ち。
まんきんたん【万金丹】 一行あらすじへ
気付け、解毒などの丸薬。
【満月寺(まんげつじ)】
位于大津市坚田的寺院。山号为海门山。在像浮在琵琶湖水面上一样的佛堂,通称浮御堂。以近江八景之一的坚田落雁而闻名。
【万歳(まんざい)】
正月に家々を回り、賀詞を述べて祝う歌舞。また、その人。
鼓を打ち、滑稽な掛合いを演じながら歌って舞い歩き祝儀を貰う。
後に、現在の漫才へと発展する。
まんざい【漫才】
二人が掛合いで滑稽な話をかわす演芸。また、その芸人。
関西で大正中期、万歳が舞台で演じられたことから始まる。
昭和初年掛合い話が中心となり、吉本興業宣伝部が「漫談」と「万歳」を合成し命名。
まんせいばし【万世橋】
中山道の神田川に架かる橋。明治二十六年(1893)現在のやや下流に架橋された萬世橋よろずばしが最初。
上流には同名の萬代橋よろずばしがあって混同され、新萬世橋とも呼ばれたが、同年萬代橋は昌平橋とする。
現在の場所へは明治三十九年(1899)区画整理による架け替え。大正十二年(1923)関東大震災で崩壊。
昭和五年(1930)新しい橋が完成。名称を萬世橋まんせいばしと改める。多くの場合万世橋と書く。
まんだん【漫談】
世相・諷刺などを取り入れた話を、一人で滑稽に語る演芸。
徳川夢声・大辻司郎らが始めた芸で、大正中期頃から流行。「ウクレレ―‐」
まんだら
寄席の楽屋符丁で手拭いのこと。
まんびょうえん【万病円】
万病に効くと言われた江戸時代の丸薬。
まんふい【万ふい】
一万の言葉が全てふいの意。うそ。いつわり。また、うそつき。ほらふき。
<類>ひゃくいち。せんみつ。まんぱち。 「鉄砲の弥八という人は―‐といって、 (嘘つき村)」
まんぷくじ【万福寺】
京都府宇治市にある黄檗宗の本山。寛文元年(1661)隠元が開山。山号は黄檗山。
みあがり【身揚がり】
遊女が自分の揚代を負担して休むこと。
遊女が間夫などを客にして、その費用を自分が負担すること。
みいでら【三井寺】
1)滋賀県の園城寺おんじょうじの通称。天智・天武・持統天皇の産湯に用いた霊泉から、御井みいの寺と呼ばれたのが、三井寺の由来といわれる。梵鐘は近江八景の一、三井の晩鐘みいのばんしょうとして知られる。
2)奈良県の法輪寺ほうりんじの別称。
みいのばんしょう【三井の晩鐘】
通称三井寺と呼ばれる、園城寺おんじょうじの釣り鐘。
近江八景の一、入相の鐘が撞かれる三井寺の夕景。
みおのやじゅうろう【美尾谷十郎】
平安末期の源氏方の武将。三保谷とも。屋島の戦で知られる錣引しころびきの伝説で、
平景清たいらのかげきよと戦った相手として伝わる。
みおし【水押・舳】⇒みよし
みかえりやなぎ【見返り柳】
日本堤から吉原遊郭へ向かう衣紋坂の角に植えた柳。後朝の別れに郭を見返るからの呼称。
みこし【御輿】
1)輿の尊敬語。
2)神霊が乗るとされる輿。しんよ。おみこし。 「―‐の先へ立って、四神剣振って歩いたろう?(蛙茶番)」
3)輿に掛けた地口で腰。おみこし。「―‐を上げる」「―‐を据える」
みこし【見越し】
1)隔ての物を越して見えること。 「船板塀に―‐の松がニューっと……。(転宅)」
2)予測すること。将来を推し量ること。
みこしをかつぐ【御輿を担ぐ】
他人をおだてて祭り上げること。また、それに一役買うこと。
みごろ【身頃】
衣服の袖そで・襟えり・衽おくみなどを除いた、前面および背面をおおう部分。
前面を前身頃・背面を後ろ身頃と呼ぶをおおう部分。
みしま【三島】
静岡県東部の一地区。東海道五十三次の一。
延暦十九年(800)冨士山の噴火に因り東海道が埋没し、三島を迂回するようになる。
延暦二十一年(802)に箱根路が整備され、主要な宿駅となった。
みす【御簾】
簾すだれの丁寧語。 「―‐の内からお住持の声が掛かる。(鈴ふり)」
みすうち【御簾内】
御簾を下ろした中。 「―‐でしか見ることができない。(西行)」
みずうり【水売り】
白玉と砂糖を入れた冷水を売り歩く商人、江戸時代の夏の風物詩であった。水屋とは別の職業。
みずこぼし【水こぼし】
建水けんすい。
みずこしょうじ【水腰障子】
腰板の付いていない明障子。
みすじまち【三筋町】
京都六条室町にあった遊郭。寛永十七年(1640)島原に移転された。
みずぢゃや【水茶屋】
街道などの路傍や寺社の境内などで、往来の人に湯茶を飲ませて休息させた店。かけぢゃや。ちゃみせ。
みずや【水屋】
飲み水を売り歩く商人。水売りとは別の職業。 「当今はございませんが、―‐と申しまして、(水屋の富)」
みせ【見世・店】
1)張り店の略。 「大引けになると、―‐の明かりが暗くなる。(お直し)」
2)店棚の略。
みせだな【見世棚・店棚】
商品を陳列する台。また、その台を設けて商う場所。のちに、小売店を指す語。みせ。たな。
みせもの【見世物】
珍しい物や、曲芸などを見せる興行。「―‐小屋」
みそひともじ【三十一文字】
三十一文字の歌の意から、短歌の異称。 「味噌ひと杓文字じゃない、―‐だ。(雑排)」
みそこし【味噌漉し】
味噌汁の滓かすを取り除くための道具。曲物の底に竹の簀や細竹で編んだ篩ふるいを取り付けたもの。
少量の食品を買うときの入れ物にも用いた。 「―‐の中にお足を入れて、(湯屋番)」
また、味噌汁に味噌を溶き入れるときに用いる、柄のついた小さな笊ざる。
みたて【見立て】
1)見て選び定めること。選定。鑑定。診断。遊客が敵娼を選ぶこと。 「よろしいのをお―‐ください。(お見立て)」
2)なぞらえること。「―‐落ち」
みたておち【見立て落ち】
落ちの分類の一。あるものを意外な物に見立てて一席の結びにした落ち。
みちいと【道糸】
釣具の一。竿先から錘おもりまでの間に使用する糸。糸が切れたとき釣鈎つりばり以外が残るように、鉤素はりすより丈夫な糸を用いる。
みつけ【見付】
城門の番兵が見張る所。また、その城門。江戸城の見付は三十六箇所。
みつい【三井】
江戸前期の豪商。米の売買で財をなし、延宝元年(1673)江戸と京都に呉服店越後屋を開業。幕府の為替御用をも請け負った高利貸で、銀行を始めとするあらゆる部門に手を広げた三井財閥。
みっつめ【三つ目】
二つ目と真打ちの中間に当たる落語家の階級。現在はない。
みと【水戸】
茨城県中部の一地区。もと徳川三十五万石の城下町。
みところもの【三所物】
目貫めぬき・笄こうがい・小柄こづかの刀剣の付属三種。 「祐乗、宗乗、光乗、三作の―‐みところもん。(錦明竹)」
みとじり【水道尻・水戸尻】
上水道の末端。元吉原の仲之町突き当たりに神田上水の末端があったところからの地名。
新吉原移転後も町名と共に引き継がれ、仲之町南端の地名として残った。すいどうじり。
みとはん【水戸藩】
徳川御三家のうち光圀の父徳川頼房を初代藩主とする、水戸三十五万石の藩。
みとはんかみやしき【水戸藩上屋敷】
江戸小石川にある水戸藩主が常時在住する屋敷。 「―‐の御門前で、(孝行糖)」
文京区にある後楽園は、水戸藩上屋敷の庭園跡地。
みなみ【南】
品川にあった遊里の異称。 「―‐てえと品川かい?(居残り佐平次)」
【源範頼(みなもとののりより)】
平安時代末期的武将。遠江国蒲おおとうみかばの生れで、蒲の冠者・蒲殿とも呼ばれる。(生年不詳~1193)兄頼朝の挙兵に応じ、弟義経と共に粟津で木曽義仲を討ち、平家を滅亡に追いやる。建久四年(1193)頼朝に伊豆修禅寺で殺されたといわれる。
【源義経(みなもとのよしつね)】
平安末期の武将。幼名を牛若丸。検非違使となり九郎判官くろうほうがん。(1159~1189)七歳で鞍馬寺に入り、のち、奥州平泉藤原秀衡の保護を受け、治承四年(1180)兄頼朝の挙兵に応じる。兄範頼と共に、寿永三年(1184)粟津で木曽義仲を討ち、さらに平家を一ノ谷・屋島・壇ノ浦に破った。のち、後白河天皇より検非違使に任命されたことで頼朝と不和になり、再び秀衡に身を寄せる。秀衡の死後、その子泰衡に急襲され、衣川の館に自殺。
「粟津の一戦に木曽曽仲を滅ぼした―‐公。(源平)」
【源義仲(みなもとのよしなか)】
平安時代末期の武将。木曾山中で育てられ木曾次郎。木曾義仲の名で知られる。(1154~1184)治承四年(1180)以仁王もちひとおうの令を受け挙兵、北陸を勢力圏に納めた。寿永三年(1184)後白河天皇に征夷大将軍を任ぜられたが、同年範頼・義経軍に敗れ、粟津で死す。
【源頼朝(みなもとのよりとも)】
鎌倉幕府初代将軍。武家政治の創始者。(1147~1199)。治承四年(1180)以仁王もちひとおうの令を受け平家追討の兵を挙げ、鎌倉を拠とし東国を固める。弟範頼・義経に義仲を討たせ、続いて平氏を滅亡させた。建久三年(1192)征夷大将軍となる。鎌倉幕府と呼ばれる朝廷とは半ば独立した武家政権の樹立で、武家政権は明治維新まで続く。
みのぶ【身延】
山梨県南巨摩こま郡にある町名。また、この町にある身延山久遠寺の略称。
「―‐へ参詣に参っての帰り、(鰍沢)」
みのぶさん【身延山】
山梨県南巨摩こま郡身延町にある標高1153メートルの山。
日蓮宗総本山、久遠寺の山号。
みはらやま【三原山】
東京都大島町にある中央火口丘。
みぶきょうげん【壬生狂言】
京都壬生寺の大念仏会に行われる民俗芸能。仮面を付け笛や太鼓の伴奏に合せて演じる無言劇。
みほのまつばら【三保の松原】 一行あらすじへ
静岡県清水市の南東部から駿河湾へ約7キロメートルに渡り突出した砂嘴さし。
およそ五万六千本の松が生い茂り、古来、富士を望む景勝地。羽衣の松がある。
みめぐりじんじゃ【三囲神社】
東京都墨田区向島にある稲荷神社。
俳人其角が「夕立や田を見めぐりの神ならば」の句を奉って雨乞いしたと伝え、祠後に其角堂があった。
みやもとむさし【宮本武蔵】
江戸初期の剣客。諸国を武道修業して案出した二刀流「二天一流」の祖。佐々木巌流がんりゅうとの決闘で知られる。
晩年は熊本に住み、水墨画も残し、兵法「五輪書」を著す。(1584~1645 )
みやとがわ【宮戸川】 一行あらすじへ 一行あらすじへ
隅田川の浅草付近の呼称。
みょうじたいとう【名字帯刀】
平民が家名を名乗り、刀を腰差す身分となること。「―を許される」
みょうせき【名跡】
代々続いている由緒ある芸名。
みょうだい【名代】
人の代理をつとめること。また、その人。
遊女に多くの遊客が付いた場合、回れない客に新造を出しておくこと。また、その新造。「―‐部屋」「―‐夜具」
みょうだいべや【名代部屋】
新造が遊女の名代のときに使う部屋。
みょうだいやぐ【名代夜具】
名代部屋に置いてある夜具。 「―‐でも何でも持ってきて。(大男の女郎買い)」
みよし【舳】
和船の船首部に突き出ていて、波を切る木。水押みおしの転訛。転じて船首・舳先をいう。「―‐端みよしばなに立ち上がって。(巌流島)」
みろく【弥勒】
釈迦牟尼滅後、五十六億七千万年後に下生するといわれる未来仏。弥勒菩薩。
むいかしらず【六日知らず】
片手の指を折りながら朔日二日と数えると、五日までは握っていくが、六日からは指を開かなければならない。
握ったら離さないところから吝い屋のことをいう。
むかばき【行縢・行騰】
鹿・熊・虎などの毛皮で腰から下を覆うように作ったもので、武士が狩猟などの際騎乗に用いる。
「虎の皮の股引ではない、―‐(道灌)」
むこうじま【向島】
東京都墨田区の、隅田川と荒川に挟まれた地区。 「竿をかかげて―‐へと出掛けたんだが……(野晒し)」
むく【椋】
1)ニレ科の落葉高木。葉の表面はザラザラしていて、物を磨くのに用いる。
「青黄粉に―‐の皮を入れ……(茶の湯)」
2)椋鳥むくどりの略。 「―‐ちゃん頼んだよ。 よし引き受けた。(野晒し)」
むくどり【椋鳥】
1)スズメ目ムクドリ科の鳥。日本中に広く分布し、人里近くの樹木などに群棲する。
昆虫などを餌とする一方、集団で果実などを食い荒らし、その鳴き声は騒々しい。
「―‐だろうが、出て来りゃこっちのもんだ。(野晒し)」
2)都会へ出て来た田舎者をあざける言葉。
むしけん【虫拳】
拳の一。親指を蛙、人差し指を蛇、小指をなめくじとし、三すくみで勝ち負けを決める遊技。
むしろ【筵】
藺草いぐさ・蒲がま・藁わらなどの茎や、竹で編んだ敷物。特に、わらむしろの略。
「おい、―‐の毛氈。(長屋の花見)」
むしん【無心】
1)遠慮なく物をねだること。
2)邪念のないこと。
むじんこう【無尽講】
一定の期間積み金をしていき、期間内の定められた期日に入札などを行い、
順次所定の金額を融通し合う互助会的金融組合。むじん。
むたろう【無太郎】
たろが無いのを擬人化した語。無一文。
むつごと【睦言】
睦まじい会話。特に、寝屋の中での男女の語らい。
むてかつりゅう【無手勝流】
戦わず策略で相手に勝つこと。
渡し船の中で武芸者に真剣勝負をいどまれた塚原卜伝が、これを受け舟を小洲に付けさせる。血気の武芸者が舟から飛び降り刀を抜いたが、卜伝は船頭の竿を受け取り舟を岸から離した。小洲に残された武芸者は「卑怯だ、返せ!」とわめくが「戦わずして勝つ、これが無手勝流だ」と言って戒めたと伝わる。
むねわりながや【棟割長屋】
建物の内部を棟方向に仕切り、それぞれの側を更に数戸に仕切った長屋。
むらさきしきぶ【紫式部】
平安中期の女流物語作家。「紫の上」と父の官位「式部丞」による名という。
著作は「源氏物語」「紫式部日記」「紫式部集」など。
百人一首に「廻り逢ひてみしや夫れとも分かぬ間に 雲隠れにし夜半の月かな」
「―‐の敷布と。(火焔太鼓)」
めあおふどう【目青不動】
江戸五色不動の一。世田谷区太子堂四丁目の竹園山教学院最勝寺に祀られている不動尊。
麻布谷町(港区六本木)の観行寺の本尊であった。観行寺の廃寺により、明治十五年(1882)青山南町(港区南青山)の教学院に移された。教学院が明治四十二年(1909)から四年がかりで現在の地に移転し、不動尊も同地に移された。
めあかふどう【目赤不動】
江戸五色不動の一。文京区本駒込一丁目の大聖山南谷寺なんこくじに祀られている不動尊。「赤目不動」を千駄木の草庵に安置したもので、道坂の名称は不動坂が起源と言われる。寛永の頃徳川家光より現在の地を賜り、「目黒不動」・「目白不動」に対し「目赤不動」とした。
めいせんおり【銘仙織】
玉糸・熨斗糸などで織った丈夫な絹織物。実用呉服・蒲団などの生地に用いる。
めいぼくせんだいはぎ【伽羅先代萩】
伊達騒動を題材に、乗っ取りを企てる仁木弾正と幼君を守る政岡の物語に脚色した歌舞伎。歌舞伎初演、安永六年(1777)。浄瑠璃初演、天明五年(1785)
めいれきのたいか【明暦の大火】
明暦三年(1657)正月十八日、江戸本郷の本妙寺より出火し、市中の大部分を焼失した火事。二十日まで四百町を焼き払い、江戸城本丸も焼失。死者十万八百人余りにのぼる。施餓鬼せがきで焼いた振袖が舞い上がったのが出火原因といわれ、俗に振袖火事と称す。本所に回向院を建立し死者の霊を祀った。江戸城の再建が行われたが天守閣は設けず、両国橋の架橋、吉原の移転などが行われた。
めかけ【妾】
目を掛けること。世話をすること。特に正妻のほかに、妻のような関係を持ち養っている女。てかけ。側室。
めきふどう【目黄不動】
江戸五色不動の一。江戸川区平井一丁目の牛宗山最勝寺に祀られている不動尊。
現在地には大正二年(1912)に移転、五色不動を定めた旧地は本所表町。
めくり
寄席や落語会で、演者を客に知らせるために名前を書いた紙または木札。
めぐろ【目黒】
東京都二十三区の一。武蔵野台地の一部で、江戸時代には幕府の鷹狩り場があった。
目黒不動の門前町として栄える。馬の産地から「馬畔めぐろ」が起源ともいわれる。
「さんまは―‐に限る。(目黒のさんま)」
めぐろふどう【目黒不動】
江戸五色不動の一。目黒区下目黒三丁目にある泰叡山龍泉寺に祀られている不動尊。
江戸五色不動のうち、唯一地名からの称。
めしもりおんな【飯盛女】
江戸時代に宿場の旅籠屋で、旅人相手に食事の世話などを名目としていた幕府黙認の遊女。
めじろ【目白】
東京都豊島区の一地区。目白不動がある高田町にあった地区で、不動の称に因んだ地名。
昭和七年(1932)の区政施行で高田から分離。目白不動の金乗院は高田二丁目。
めじろふどう【目白不動】
江戸五色不動の一。豊島区高田二丁目の金乗院こんじょういん、神霊山慈目寺に祀られている不動尊。以前は小石川関口水道町(文京区関口町)の東豊山浄竜院新長谷寺の不動堂に祀られていた。昭和二十年(1945)の戦災で浄竜院が焼失し廃寺となり、金乗院に移された。
めぬき【目貫】
刀の柄つかと刀心を固定させる目釘を覆う飾り金物。
めぬり【目塗り】
合せ目を塗ること。また、そのもの。特に、火災などの時、土蔵の戸前を塗りふさぐこと。
「すぐに―‐をしてくださいよ。(味噌蔵)」
めんつう【面桶】
1)一人前ずつ飯を盛り分けて配る曲物まげもの。後に、乞食が持つそれをいうようになる。「お酒を上げるから、―‐をお出しなさい。(和歌三神)」
2)曲物の建水けんすい。
もぎり
入場券の半券をちぎって渡すことから寄席や劇場などの切符係。
もくあん【木庵】
江戸時代に師の隠元とともに渡来した中国の僧。寛文四年黄檗山第二世を継ぐ。
「沢庵―‐隠元禅師貼り混ぜの小屏風。(錦明竹)」
もぐさ【艾】
燃え草の意。ヨモギの葉を乾燥したもの。灸治療に用いる。 「―‐持って来いってんだ。(強情灸)」
もっとい【元結】
もとゆいの促音化。 「―‐は切れてざんばら髪。(品川心中)」
もとゆい【元結】
髷まげを結ぶひも。古くは麻紐などを用いたが、江戸時代には紙の水引を用いた。もっとい。
もとよしわら【元吉原】
元和三年(1617)江戸の各地に散在していた遊女屋を日本橋葺屋町へ集め、昼間だけの営業を許した幕府公認の遊郭。
葦よしや茅かやが生い茂る土地であったところから、葭原よしわらと呼称。吉原の字を当てる。
この地で四十年間続いた遊郭は明暦の大火で全焼。その後浅草千束の山谷に移され新吉原と称す。
ものび【物日】
祭日・祝日など特別な事の行われる日。 「昔は紋日とか―‐とか言って。(品川心中)」遊郭では、五節句や、移り替え、毎月の朔日・十五日など特に定めてあった日。この日遊女は休むことが許されず、休むときには、客のない場合でも身揚りをしなければならなかった。
もめん【木綿】
1)生綿きわたワタの種子に付いている白い毛状の繊維。もめんわた。
2)(1)でつくった糸や布の略。
ももかわろう【百川楼】
明治初期まで、日本橋浮世小路に現存した一流の料亭。国道四号線から浮世小路を入り(一方通行を逆行)、最初の十字路付近にあった。黒船乗組員に本膳を振る舞ったものが千両といわれる。
もやう【舫う】
杭などに船をつなぐこと。船同士をつなぐこと。 「まだ―‐ってもやってあるじゃないか。(船徳)」
もろこし【唐土・唐】
昔、日本人が中国を呼んだ古称。
もろなお【師直】⇒こうのもろなお
もんざぶろういなり【紋三郎稲荷】
笠間稲荷の別称。
もんどう【問答】
問うことと答えること。
禅宗では修行僧が師家に疑問を問い、師家がこれに答えること。
もんび【紋日】⇒ものび
「昔は―‐と物日かとか言って。(品川心中)」
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